一般媒介と専任媒介

不動産売却における仲介では、「一般媒介」と「専任媒介」という2つに分けることができます。

厳密にいうと専任媒介も、専任媒介と専属専任媒介というものに分けられますが、ここでは、まず大きな違いのある「一般媒介」と「専任媒介(専属専任媒介と専任媒介を含めたもの)」の違いについて述べていきます。

1.一般媒介契約とは

一般媒介契約の特徴は、なんといっても「自由」ということです。

どの不動産会社に媒介をお願いするかなど、

すべて売り主の都合で決める

ことができます。

ですから、その自由さを武器に、さまざまな不動産会社に、同時に売却依頼を出すことによって、買い主を見つけてもらうことが可能です。

さらに、不動産媒介の業者を通して購入者を探すだけでなく、

売り主自ら買い手を見つけてくることも可能

です。自分自身の知り合いであったり、親戚であったりしても何ら問題はありません。

一般媒介とはこのように、さまざまな不動産業者や知り合いなどに、同時に売却を依頼することが可能な契約です。各業者の競争を促すこともできますので、この点だけを考えれば、一般媒介契約にするのも良いでしょう。

ただしデメリットとしては、売却される物件によほどの魅力がないと、不動産業者はなかなか積極的に売却活動をしてくれません。

複数の不動産業者に依頼していることを知っているわけですから、駅に近くて間取りもよく、しかも格安であるなど、よほど売りやすい物件でないと、頑張って売ってくれないということにもなります。

物件的に見て、

買い手がつきやすそうな物件

であれば、一般媒介で多くの業者に依頼するのも良いでしょう。

2.(専属)専任媒介とは?

一方、(専属)専任媒介においては、一般媒介契約ほど自由ではありません。

専任媒介では、不動産の売却を依頼する際、基本的に

1つの不動産業者にしか依頼することができない

契約となっています。その代わり、専任された不動産業者は、他のライバルを考える必要はありませんから、積極的に売却活動を行なってくれるようになります。

ただし、もちろんそれは「絶対」ではありませんので、一生懸命売却活動をしてくれるかどうかを見極める必要もあることが前提です。自身の物件をしっかりと評価をしてくれて、強気で攻めてくれる。そんな業者であれば、専任でお願いする方が良いでしょう。

併せて知っておきたいことは、一般媒介契約とは異なる点として以下の3つです。

①専任契約には有効期限がある

1点目は、(専属)専任契約には有効期限があります。法令上は3ヶ月ごとに、契約を締結し直さないといけません。特に売り主としては、何かをしなければならないわけではないのですが、定期的に書類に印鑑を押したりして、返送する必要があります。もちろん、そのたびに内容を再確認しなければならないということはいうまでもありませんので、その点は少し手間がかかると思いましょう。

②報告義務がある

2点目は、不動産売却活動の内容を、売却依頼者に定期的に報告しなければならない義務があります。一般媒介契約と違い、不動産媒介業者と売り主との信頼関係は、このようなことからも構築されていくのですが、何度も連絡を取ったりすることを、面倒だと思う売り主さんもおられることは事実です。

②レインズに登録の義務がある

3点目は、不動産媒介業者なら誰でもアクセスできる「レインズ」という業者内の情報共有サイトがあります。一般の人は閲覧することができませんが、不動産業者であれば誰でもウェブ上でどのような物件があるかを詳しく知ることができるサイトです。

もし、売り主が専任媒介契約を結ぶと、媒介業者はその後一定期間内に、このレインズという流通機構に、売り主の物件情報を掲載する義務が発生します。その結果、専任媒介契約を結んだ不動産媒介業者だけでなく、他の媒介業者も、この情報を見ることによって、物件の購入者を仲介することが可能になります。この点においても、一般媒介契約とは異なる点といえますが、専任媒介は売却時には、

必ず専任媒介業者を通す必要がある

ということになります。

専任媒介と専属専任媒介の違いは?

まず、売り主自身が探してきた相手に売却できるかどうか?

という点です。

専属専任媒介では、売り主が独自に探してきた相手へ売却することができません。つまり、不動産業者が見つけた買い手としか、取引ができなくなっています。

そして、専属専任媒介を結ぶと、先ほどのレインズという指定流通機構に、5日以内に登録する必要があります。また、売主への状況報告義務が1週間に1回となり、少し報告の頻度が高くなるのです。

一方、専任媒介の場合であれば、レインズへの登録が7日以内、そして報告義務が2週間に1回と、専属専任媒介に比べて少し余裕があるのです。

確かに、大きな差といえばそうなのですが、まずは一般媒介契約と専任媒介契約の差を把握することが重要であることがわかると思います。

結局どの媒介契約を結ぶべきなのか?

不動産業者に売却の相談をもちかけると、当然のように専任媒介契約を結ぶようにいわれることが多いと感じます。

売り主からしてみると、それがどのような内容なのかも確認せずに印鑑を押す…、なんてこともあると思います。確かに一般的に売り主にとっては、(専属)専任媒介契約がもっとも手軽で煩わしくない契約なので、もし信頼できる不動産屋に巡り会うことができれば、その不動産屋と密に連絡を取って進めていくべきでしょう。

逆に、一般媒介契約の場合であれば、それぞれの不動産業者とこまめに連絡を取りながら、売却を進めていく必要があります。ご自身でも売却先を見つけてくる自信や、営業力がおありな場合は、一般媒介契約にすると良いでしょう。

でも、大抵の場合はやはり、面倒なことを丸投げできて、気合を入れて売却にかかって欲しいわけですから、(専属)専任媒介契約で契約するのが一般的なようです。

信頼できる不動産屋を探すこと。これがまず大事な一歩になってきますね。

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